乳腺エコーQ&A

Q、エコー検査(超音波検査)とは何ですか?

A、超音波(人間の耳で聞こえる音よりも周波数が高い音)を体内に発信し、その音波が体内で反射して戻ってきたものをコンピュータ処理した画像です。体の内部を描き出すことができます。
ちょっと難しい説明になりましたが、超音波は体に無害と考えられており、検査自体も痛みがなく、放射線による被曝もないので受診者様の負担の少ない検査として広く普及しています。

Q、乳腺エコーで何がわかるのですか?

A、超音波を乳房に当てて、腫瘤(しこり)とその内部の様子を見ることができます。
腫瘤の内部はただの水なのか?それとも“できもの”なのか?また、そこに血液の流れがあるのか?硬いのか?など、超音波の性質を利用して、腫瘤の詳しい情報を得ることができます。
これらの情報は、腫瘤の良悪性の診断に役立ちます。

Q、マンモグラフィとの違いは何ですか?

A、上記したように、乳腺エコーでは腫瘤の性状を詳しく見ることができます。さらに、わずか数ミリの触れない腫瘤を発見することも得意で、これだけ聞けばマンモグラフィよりも有用な検査と思えてきますが、マンモグラフィが得意とする石灰化(乳がん初期段階の一つ)を描出するのは不得意です。このようにどちらの検査も一長一短あり、どちらが良いとは言えません。
実際に、マンモグラフィでは分かるけど乳腺エコーでは分からない病変、また反対に、乳腺エコーでしか分からない病変もあり、両方の検査を定期的に受けられることをおすすめします。
ただし、授乳期や10代の乳腺はマンモグラフィを撮影しても、診断に有用な写真が得られない場合が多く、また、妊娠中は被ばくを考慮しますので、まずは乳腺エコーを施行します。
詳しくは“マンモグラフィと乳腺エコー”へ。

Q、“乳腺エコー”は最近になって良く耳にするのですが・・・

A、乳がんは、欧米では60歳代にみられることの多い病気です。しかし、日本では30歳代から増え始め、40歳代〜50歳代前半に罹る人のピークがあり、壮年期のがんとして認識されています。
ここ数年はマンモグラフィ検診がよく取り上げられていますが、これは欧米で“マンモグラフィ検診が乳がん死亡率減少に大きく貢献した”というデータが出ており、これをベースに世界的に普及していったからです。
実際に、欧米では乳がんに罹る人は年々増えているものの、その死亡率は減少してきています。一方、マンモグラフィ検診受診率の低い日本は未だに死亡率も増加傾向にあります。ただし、乳がんを見つけることができるのはマンモグラフィだけではありません。乳腺エコーも非常に有用なのです。乳腺エコーは以前から乳腺の基本的な検査としてマンモグラフィと併用して行われていました。しかし、上記のような理由から、今ではマンモグラフィの後ろに隠れるかたちとなっています。
しかし実は、乳腺エコーは日本人にとってとても有用な検査なのです。その理由は、

  1. 10代〜50代くらいまでは、乳房内の乳腺の割合が多く、マンモグラフィでは小さな病変を見落とす可能性がある。
  2. 日本人は欧米人に比べ乳腺のボリュームが少なく、マンモグラフィで全体を写し込むのが難しい。

などです。
つまり、日本人に多い、ボリュームが少なく硬い乳房は、少しの圧迫でも痛みを伴うことが多く、また乳腺の割合も多いため、マンモグラフィのみでは不十分は検査になるかもしれない・・・ということです。
2015年秋にThe Lancetという世界的に権威のある医学誌に、日本のJ-STARTというプロジェクト内容が発表され、乳がん検診における乳腺エコーの有用性が再認識されています。当院ではマンモグラフィと乳腺エコーの併用検診をおすすめします。

 

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